こんにちは。シーアです。(@seer1118b)
中学生でプロ棋士になった桐山零は、心の傷と深い孤独を抱えていました。
そんな彼が、あたたかい人達とのふれあいで、失ってきたものを少しずつ取り戻していく…。
将棋に詳しくない私でも、厳しい勝負の世界であることはわかります。
そんな世界で、ひとりで生きてこなくてはならなかった…。
ふんわりした絵に似合わず、激しく揺さぶられる作品で、強烈に感情移入させられますよ。
「3月のライオン」の登場人物・あらすじ
- 桐山零…主人公。17歳のプロ棋士。幼い頃に家族を失い、棋士の家に引き取られた。人付き合いが苦手。
桐山零は、史上5人目の中学生プロ棋士として、華々しくデビューしました。
彼は、幼い頃に、両親と妹を一度に亡くしています。
そして、父の友人だった棋士、幸田に内弟子として引き取られ、プロを目指すことになりました。
そんな零と出会い、「うちで一緒にごはん食べよう」と誘ってくれる、川本家の3姉妹。
- 川本あかり…川本家の長女。亡くなった母の代わりに家事を切り盛りし、夜は叔母のスナックで働いている。
- 川本ひなた…川本家の次女。中学2年生。天真爛漫で明るい性格。人一倍周りを見ている、優しい子。
- 川本モモ…川本家の末っ子。保育園児。無邪気で甘え上手。
零にとって、大きな川のそばの小さな町、「こたつみたいにあったかい」ひなちゃんたちの家は、かけがえのない居場所になっていくのでした。
零は、新しい家族のために、自立の道を選ぶしかなかった
零が引き取られた幸田家には、ふたりの子どもがいました。
- 幸田香子…零の義姉。激しい気性と美貌を持ち、父に将棋をやめさせられたことを根に持っている。
- 幸田歩…零の同い年の弟。零が家にやってきて、将棋に勝てなくなってから、引きこもるように。
どちらも父の影響で将棋を指していましたが、零がどんどん強くなっていくのに対して、香子と歩は伸び悩みます。
新しい父、プロ棋士の幸田は、良くも悪くも、将棋がすべて。
零に勝てなくなった香子に、「初段になれば、これ以上のレベルがゴロゴロいるんだぞ」と、将棋を辞めるように言い渡します。
将棋で強くならなくては、父に愛されない…父に目を向けてももらえない。
零は、壊れていってしまう家族になすすべもなく、「自分のせいだ」と苦しみます。
カッコウが我が子を他人に託すように、幸田家に住み着いてしまった…。
零は、いたたまれず、なるべく早く自立しようと、高校に行かずプロ棋士になることを決めたのです。
子どものままでいられなかった、自立するしかなかった。
悲しみを抱えたまま、零は、あかりたちの住む三月町の隣、六月町で一人暮らしをはじめました。
「3月のライオン」の感想・魅力を3つ解説
「3月のライオン」の感想と見どころ、魅力を3つピックアップします。
- あかり・ひなた・モモの3人と、零の関わりに癒される
- 内に秘めた激しい感情。成長していく零の姿に感動
- 登場するごはんがおいしそう!
あかり・ひなた・モモの3人と、零の関わりに癒される
落ち着いて大人びた性格に見える零ですが、悲しい過去を忘れられたわけではありません。
むしろ、自分の感情にフタをして、向き合えないまま、将棋に逃げてしまったともいえます。
一方で、川本家も、父に出て行かれ、母を亡くして、まだ生々しい痛みが消えていません。
ですが、ひなちゃんたちは、しっかり前を向いて明るく生きています。
自分のことだけじゃなくて、家族のごはんを作って、モモの面倒を見て、零の心配までしてくれる…。
そんな強く優しい彼女たちとの関わりで、零は少しずつ、生きる力を取り戻していくのです。
内に秘めた感情、「勝ちたい」という気持ち。成長していく零の姿に感動
将棋には、スポーツのように、熱く激しく戦うイメージはないかもしれません。
ですが、プロ棋士は体力も集中力も必要だし、何より負けず嫌いの塊。
大人の棋士でも、覚悟が甘かったり、お酒に逃げちゃったり…いろんな人がいます。
だけど、零は、他のことは何も持てないくらい、すべてを将棋に賭けてきました。
普段、感情を表に出さない零が、こんなに闘争心とやるせなさをむき出しにする姿。
なんだか、読者まで胸が熱くなるのです。
「3月のライオン」に登場するごはんがおいしそう!
あかりさんが作ってくれるごはんは、いつも絶品。
ごはん時に見ているとお腹が鳴ってしまうくらい、おいしそう!
あかりさんは、ガリガリのネコを拾ってきては、ごはんを与えて”ふくふく”にするのが趣味(?)。
ただたくさん与えるだけじゃなくて、健康に配慮したメニューだったり、ちょっと凝ったおせちだったり、バリエーション豊かで目にも楽しい!
零が風邪を引いたときは、消化のいいおかゆを作ってくれるなど、本当に家庭的で心温まります。
「3月のライオン」はマンガだけじゃない!アニメ化・実写映画化
人の心を動かす作品は、ひとつのメディアにとどまってはいません。
2016年にテレビアニメ化、そして2017年に実写映画化を果たしています。
「3月のライオン」テレビアニメ化|原作に忠実でクオリティが高い!
- 監督 新房昭之
- アニメ制作 シャフト
アニメ「3月のライオン」は、ネコのセリフから擬音まで、原作そっくりそのまま、何も削らず何も足さない演出。
原作の世界観を崩さない、ファンも納得のクオリティです。
第1期のオープニングテーマは、BUMP OF CHICKENの「アンサー」。
まるで、零の気持ちをそのまま歌詞にしたみたいで素敵なんです。
私はU-NEXTで見ています。スマホで手軽に見られるので、便利ですよ。
「3月のライオン」実写映画化|主演:神木隆之介
- 監督 大友啓史
- 主演 神木隆之介
実写映画の「3月のライオン」は、「るろうに剣心」などの大友啓史監督作品。
ストーリーは、原作のエッセンスを残しつつも、映画オリジナルの部分もあり、前後編にまとまっています。
主演の神木隆之介が、ビジュアルも雰囲気も全てが零そのもの。
夫がhuluで3月のライオンの映画見てる(私は映画館で見た)
ひなちゃんの
「後悔なんてしないっ!しちゃダメだ!だって私のしたことは、絶対間違ってなんかないっ」
…が聞こえてきて、
いま見てないのに音声だけで涙ぐむ私😢— シーア🍀よくばりブロガー (@seer1118b) 2019年1月29日
私は前編・後編ともに映画館でリアルタイムで見たのですが、すっごくよかったですよ。
「3月のライオン」は、将棋を知らなくても楽しめるマンガ
零の成長や心情、周りの人とのふれあいがメインテーマなので、どんな世代の人が読んでも感動できます。
将棋を知っている人はもちろん、将棋のルールがわからなくても、「3月のライオン」は楽しめますよ。
子どもたちは、すこし将棋の心得があるので、より楽しく読んでいるようです。
藤井聡太七段の影響で、小学校でも学童保育でも将棋ブームだったから、ちょうどいいタイミングで出会えました。
マンガって何巻もあるし、買うとかさばる、置く場所がない…とお悩みの方には「Kindle」がおすすめ。
夫や子どもも読むマンガは、紙の本で買うのですが、私しか読まないものはKindle一択。
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