こんにちは。シーアです。(@seer1118b)
教科書にも載っている、レオ・レオニの世界的名作絵本をご紹介します。
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大人になってから再び読むと、子どもの頃にはわからなかったことが見えてきて、改めて感じ入るところのある絵本です。
「スイミー」の絵本データ
レオ・レオニ氏は、オランダ生まれ、イタリア移住、そしてアメリカに移住して絵本作家デビュー、再びイタリアに戻る…と、波乱万丈な人生を歩まれていました。
「スイミー」は、コールデコット賞や、ブラチスラバ国際絵本原画展(BIB)等を受賞した、レオ・レオニ氏の代表作です。
「スイミー」の内容・あらすじ
広い海で、兄弟たちと泳いでいたスイミー。
みんな赤いけど、スイミーだけはカラス貝のように真っ黒な魚でした。
ところが、おおきなまぐろに兄弟たちを食べられてしまいます。
悲しみにくれるスイミーでしたが、ある日、兄弟たちとそっくりの、魚たちの群れを見つけます。
大きな魚が怖くて、岩陰から出られない魚たちを見て、スイミーはある名案を考えます。
「みんな いっしょに およぐんだ。うみで いちばん おおきな さかなの ふりして!」
決して離れ離れにならないで、みんなが持ち場を守れば、まるで1匹の大きな魚のように振る舞えます。
「ぼくが目になろう」
赤い魚たちとスイミーは、大きな魚たちを追い出して、自由に冷たい海を泳ぎ回るのでした。
「スイミー」の魅力を解説
「スイミー」の奥の深いポイントを、3つピックアップします。
- 個性を活かすとはどういうことか考える
- 力を合わせることの大切さと、悲しくても生きていくこと
- 人と違うこと、人と同じなこと
個性を活かすって、どういうことだろう?
スイミーは、群れの中で一匹だけ真っ黒でした。
その特徴を自覚して、みんなの「目」になることで、個性を活かします。
スイミーが教えてくれるのは、「人と違うことは、恥ずかしいことなんかじゃない」「個性は、強みだ」という信念です。
黒い体が、他の魚と違うからといって、いじめられたりしないし、そのことで悩んだりしません。
むしろ、それを武器にして、自分にしかできない役割を果たします。
力を合わせることの大切さと、悲しみを乗り越えて生きること。
一人ひとりは、小さな魚で、大きな魚には到底かないません。
広い海の世界は、弱肉強食。
頭を使わないと、大きな魚に食べられてしまいます。
スイミーたちは、協力し合えば、困難な場面を乗り切ることができると伝えてくれます。
でも、もし、実際に、兄弟たちが食べられてしまったとしたら…たったひとりぼっちで、スイミーのように強く生きられるでしょうか。
もしかしたら、最初は、悲しくて寂しくて、海の美しい景色なんて眺められる余裕はなかったかもしれません。
どんなに悲しくても、生きなければいけない。
スイミーは、そんなシビアな現実も教えてくれています。
そして、スイミーたちから見れば、まぐろは敵です。
だけど、まぐろだって、生きていくためには、何かを食べなければなりません。
立場を裏返せば、どんな生き物も、必死で生きていることがわかるのです。
人と違うこと、人と同じなこと。どちらも受け入れていく
スイミーの、人とは違うところを活かした行動はすごいけれど、みんなができることではありません。
だって、スイミーの黒い体は、スイミーが持って生まれたもの。
赤い魚が、どんなに望んでも、黒い体を手に入れることはできません。
私は、自分自身が、特別な人間ではないということを分かっています。
だから、スイミーの活躍をまぶしく見つめていたに違いない、ありきたりな赤い魚の気持ちも考えてしまいます。
スイミー以外の、赤い魚は、スタンプを押して描かれているそうです。
絵本の中では、文字通り、判を押したように、同じに描いてある赤い魚たち。
本当は、赤い魚にも、それぞれに違う個性があるはず。
見た目には、スタンプの色が濃かったり薄かったりする程度で、大きな違いではなくても。
特徴的な人は、世間に溶け込みたがり、一般的な人は、自分だけの個性を欲している。
自分の個性を自覚して、どんな形ならば、自分らしさを活かせるのか…
スイミーのやり方だけが、正解とは限らないのかもしれません。
「スイミー」は教科書ではなく、原作絵本に触れてほしい
私自身、スイミーをいつから知っていたのか、すっかり忘れていました。
長男が2歳くらいの頃、スイミーの絵本を買ったら、夫に「教科書に載ってたよね」と言われたんです。
懐かしいとは思っていたけれど…教科書だったということを忘れていて、改めて驚きました。
それほどまでに、私の意識の中に、自然に溶け込んでいます。
その後、子どもが小学校にあがって、教科書でスイミーを読んで「この絵本、うちにあったよね」と言っていました。
正直、教科書で出てきて、それっきりだったら、「習った」というだけで、国語のお勉強の範囲から飛び出せないと思います。
だけど、小さいころから、上質な絵本に触れることに、意味があります。
いつか、大人になって、「スイミー」に再会したとき、物語に込められた本当の意味が分かるといいな。
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