「コーヒーが冷めないうちに」~過去の「あの日」に戻れる喫茶店があったら?【映画化決定】【本屋大賞ノミネート作】

こんにちは。シーアです。(@seer_1118

過去に戻れる不思議な喫茶店があったら、あなたは…?

時間を行き来することのできる、不思議な喫茶店。本当にそんなお店があったら、あなたは行ってみたいと思いますか?

もし過去に戻れたら、誰に会って、どんな話をしたいですか?

でも、利用するためには、様々なルールがあるんです。中には、事実上、「それって無理じゃない?」とか「過去に戻れても意味がない」と言いたくなるようなルールもあります。

例えば、過去に戻ったとしても、絶対に現実は変わらないんです。何をしたとしても、未来に影響を与えられません。それでも、どうしても過去に戻りたいですか?

「コーヒーが冷めないうちに」は2017年ベストセラー

  • 内容紹介(amazonより)

お願いします、あの日に戻らせてください――。
過去に戻れる喫茶店で起こった、心温まる4つの奇跡。

【「4回泣ける」と評判!】

とある街の、とある喫茶店の
とある座席には不思議な都市伝説があった
その席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという

ただし、そこにはめんどくさい……
非常にめんどくさいルールがあった

  1. 過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない者には会う事はできない
  2. 過去に戻って、どんな努力をしても、現実は変わらない
  3. 過去に戻れる席には先客がいる。その席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ
  4. 過去に戻っても、席を立って移動する事はできない
  5. 過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ

めんどくさいルールはこれだけではない
それにもかかわらず、今日も都市伝説の噂を聞いた客がこの喫茶店を訪れる

喫茶店の名は、フニクリフニクラ

あなたなら、これだけのルールを聞かされて
それでも過去に戻りたいと思いますか?

この物語は、そんな不思議な喫茶店で起こった、心温まる四つの奇跡

  • 第1話「恋人」結婚を考えていた彼氏と別れた女の話
  • 第2話「夫婦」記憶が消えていく男と看護師の話
  • 第3話「姉妹」家出した姉とよく食べる妹の話
  • 第4話「親子」この喫茶店で働く妊婦の話

あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか?

 

舞台を小説化した作品

もともと、著者の川口俊和さんは、舞台の脚本家兼演出家の方です。舞台で演じられているのを見て感動した、サンマーク出版の編集者の方が、小説化を熱望されて、実現したそうです。

発行部数は60万部を突破。小説を書いたことがなかった方が、初めて書かれた作品で、こんなにも多くの人が感動しているのはすごいことです。

honjitsukoryo.com

舞台でも小説でも、人の心を動かすことには変わりありません。この物語の持つ力が、普遍的なものであることが示されたのだと思います。

登場人物~喫茶店フニクリフニクラの店員と、常連さん・一見さんたち

  • 時田流 喫茶店フニクリフニクラのマスター。無口な大男。
  • 時田計 流の妻。自由奔放な性格。心臓の病気で体が弱い。
  • 時田数 流の従姉妹。美大生。ウェイトレスとして働いている。
  • 平井八絵子 常連さん。近所のスナックのママ。
  • 平井久美 八絵子の妹。旅館の女将。姉に会いに来るが、いつも居留守を使われる。
  • 房木さん 認知症。毎日店に来て、席が空くのを待っている。
  • 高竹さん 看護師。房木の妻。認知症になった夫に忘れられても、看護師として介護をしている。
  • 清川二美子 キャリアウーマン。過去に戻って、海外に行ってしまった恋人に会いたがっている。
  • 白いワンピースの女 過去に戻れる席にずっと座っている幽霊。この女が席を立ったときでないと、他の人は座れない。

 

小説としての技巧より、本質を見よう

売れ行きの割に、レビュー等では酷評されているのをよく見かけます。広告や評判で、期待値が高まりすぎていたのかもしれません。

私自身も、小説としては稚拙なところを感じました。普段、小説を読み慣れている方には、気になる箇所が目立ってしまいそうです。

セリフが回りくどかったり、説明口調だったり、ルールが細かすぎて、ご都合主義っぽく見えてしまったり。突拍子もない設定は、虚構の世界の中で現実味を持っていないと説得力がないものです。

ですが、そういったテクニックの部分で引っかかっていては、この物語の魅力はつかめません。

もし今が、過去に戻って、帰ってきた瞬間だったとしたら?自分に引き寄せて考えるきっかけに。

人間誰しも、過去に100%満足してはいないし、未来への不安がゼロという人もいないでしょう。

だからこそ、物語を客観的に眺めるだけではなく、「もし、自分だったら?」と、引き寄せて考えてみてほしいです。自分なりの考えを持って、初めて、読んだ価値が活きてくると思います。

過去が変えられないとしても、今の自分は変えられます。気持ちも、未来も、変わります。だから、今を生きるために必要なら、きっと過去に戻ることに意味はあるのです。

現実には、喫茶店フニクリフニクラは存在しないし、私たちは、過去に戻ることはできません。

だけど、仮に今を「過去に戻って、(言いたいことを言って?)(やり残したことをやって?)帰ってきた」という設定にして、リスタートしたつもりになってみませんか。

私だったら、8年前に戻って、借金のことを隠している夫に、「今すぐ悔い改めろ!」と言いたいですね。

言ったところで何も変わらないですけど、そうすることで自分がスッキリするなら、いいかなって。吹っ切るためにね。

 

有村架純さん主演で映画化決定

無名作家の小説としては、異例の大ヒットなので、早くも映画化が決定しています。2018年9月21日ロードショーです。

もともと舞台からスタートした作品ですから、映像化は必然だったのかもしれません。有村架純さんが時田数を演じるそうです。
計のキャストは発表されていないようです。主要人物なので、まさかいないってことないと思うのですが…。この先の発表が待ち遠しいですね。


 

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