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「木洩れ日に泳ぐ魚」恩田陸|愛と葛藤、記憶が絡み合う。静かで激しい感情のさざめき

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こんにちは。シーアです。(@seer1118b

男と女が、引っ越し前夜のがらんとした部屋で静かに向かい合う…

ただならぬ雰囲気で、お互いに、違った思惑を秘めながら。

シーア
シーア
ふたりは、どんな関係なんだろう?
ライト
ライト
恋人同士、かな…? いや、違うかも?

ふたりが解き明かしたかったのは、ひとりの男の死。

ですが、探り探りの緊張感のある会話から、思わぬ真実が浮かび上がります。

「木洩れ日に泳ぐ魚」恩田陸

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恋愛小説のようで、ミステリーのような、感情のジェットコースターに乗せられたような…。

行き着く先はどこなのかを見届けたくて、どんどん読み進めてしまう作品です。

シーア
シーア
「木洩れ日に泳ぐ魚」を解説するよ!

「木洩れ日に泳ぐ魚」恩田陸|あらすじ

たぶん、これは一枚の写真についての物語なのだろう。むろん、ある男の死を巡る謎についての物語でもあるし、一組の男女の別れの話でもある。

主な登場人物は、ふたりの男女です。

  • 高橋千浩(ヒロ)…冷静で取り乱さないタイプの男性。
  • 藤本千明(アキ)…頭がよく、理性的な女性。

ふたりは、かつて恋人同士でした。

しかし、恋人になってから、家庭の事情で離れ離れになった双子だと知るのです。

シーア
シーア
恋愛感情を持ってしまってから、双子だったとわかるなんて…。
ライト
ライト
なんだか残酷っていうか、複雑だね。

恋人としてでなく、兄妹として、一緒に暮らすことにしたふたりに、葛藤がなかったわけではありません。

ですが、ぎこちない日々に終止符を打つ決定的な出来事は、ある男との出会い、そしてその男の死でした。

それは、自分たちの存在を知らずに母と別れた、父親だったはずの男。

登山のガイドをしていた男は、ふたりを案内する道中、転落事故で突如亡くなるのです。

ふたりは、お互いに、「ヒロがあの男を殺したんでしょ」「アキが殺したんだろう」と疑いを消せません。

その謎を明らかにしなくてはならない、と決意して、最後の夜に向き合います。

シーア
シーア
結末はどうなっちゃうんだろう…?

音、匂い、光…様々なきっかけでよみがえる記憶が、思わぬ展開に

シーア
シーア
ふたりの会話、心理戦の攻防が激しくて、読んでてつらい…!

物語は、千浩と千明が交互に語り手になって進みます。

理知的なふたりだから、声を荒らげるようなことはないけれど、それがかえって息が詰まるような緊張感を生んでいます。

ライト
ライト
でも、だんだん事件の真相だけじゃなく、他にも違和感が出てくるよね…?

ふたりは、双子なのに、小さい頃の記憶がちぐはぐ。

離れ離れになる前、一緒の時間を共有していたはずの時期もあるはずなのに…なんだかかみ合わないのです。

山の匂い、初夏の風、木々の間から差し込む木洩れ日…徹底的に過去と向き合う一夜が、記憶を呼び覚まします。

シーア
シーア
最後は、あっと驚く結末!

「木洩れ日に泳ぐ魚」恩田陸|ふたりのその後が気になる結末

これからどうなっちゃうんだろう、というスリリングな気持ちで、ラストまで連れて行かれるような作品。

二転三転する真実を追いかけて、落ち着くべき結末を知ったとき、不思議な解放感があります。

朝の光とともに、明かされる真実。

だけど、熱が冷めてふと振り返ったとき、ふたりのこれからを考えたら…。

シーア
シーア
ふたりは、真実を知ってよかった、と思えるのかな…?

でも、秘密を知ってしまえば、知る前には戻れません。

知らないほうが幸せだったかもしれない。だけど、真実を追求してしまう。

複雑な事情に翻弄されて、結果的にねじ曲げられた、ふたりの恋愛観。

ライト
ライト
お互いに気持ちも変わってしまうよね…。

あなたは、結末を知って、どんな感想を抱きますか?

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